シンギュラリティと向き合う -Chat GPT-

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バンブー社長

こんにちは、バンブー社長です。
今回、ITリテラシーが低いながらにもシンギュラリティについて考察してみました。
話題が色々とあるので、数コラムでの紹介になるかと思いますが、
まずは第1段階として、話題のChat GPTの体験談を共有させて頂きます。

シンギュラリティは2010年代に注目を浴び始め、
現在のその概念は、2045年に技術的特異点に到達するという説が一般的です。

技術的特異点とは、コンピュータ内のニューロン数が人間の脳ミソよりも多くなる事。
つまり、AIが人間の脳を超えてしまう瞬間の事です。

社会的な影響

シンギュラリティによる社会的影響はメリットもデメリットも、
色々なWebサイトで(どこも同じ内容で。笑)紹介されていますが、
私のコラムでは、そんなタラレバ情報は、省略します。

だって、そんな事を、
今、私たちが個人が、心配したり、嘆いたり、反対したりしても
世の中の変化には何も影響しませんからね。来るべき時代は、必ず来てしまいます。

私たち個人のレベルでできる事は、
これからの時代のモラルや道徳感を考えたり、
人間がどうあるべきか?について頭の体操をしておくことだと思います。

私のコラムのテーマは
「私は、こんな事を思いました。あなたは、どうですか?」です。

もし、一緒に造像力を膨らませる一助になれれば幸いです。

ググる時代の終焉?

シンギュラリティがおこると、私たちの生活はどう変わるのか気になりますよね。
そんな事を考えるにあたって、まずは現在のAIがどれほど賢いのか?
最近話題のAIチャットボット、Chat GPTなるものを試してみました。

イーロンマスクが共同設立者として立ち上げれられた企業【OPEN AI】
マイクロソフトによる巨額の投資を受けて開発したこのAI技術は
Googleに「Code RED」を発令させました。

それは、
私たちが知識を得るために、
ここ十数年間、常識としておこなってきた行為
「ググる」の終焉の兆しなのでしょうか?

そんなAIの知性を体感しようと
ドキドキしながらも、ジャンルの違う3つの質問をしてみました。

それでは、行ってみましょう!

Bambooコラム

Question-1
曖昧な質問

とりあえず腕試しって事で、軽いジャブを打ってみます。

「きのこの山とたけのこの里は、どちらが優れているか?」

Chat GPT

ヘー。

まあ、一瞬でこんなレスが返ってきた事は凄いけど、
有益な情報どころか、単にそれっぽく文章作っただけじゃん。

「多様な種類」とか「良いアクセス」とか意味わからないし。笑

例えばだけど

「優れている」という概念を、
日本の消費者が、この商品を食した時に感じる幸福感のレベル。と、定義する。
そして、幸福感のレベルは、商品の売上に顕在化するものとする。

原材料価格を基準にすれば、
きのこの山は、チョコレート量が多く、コスパが良いと考えられる。
但し、たけのこの里は、その食感に長年の研究・多額の投資をしている為
最終的な製造原価や、製品開発・プロモーションへの力量は勝っている。

それは他商品と差別化し長年の根強いファンを獲得する事となり、
結果として、知名度はきのこの山の方が高いにも関わらず、赤トげは常にたけのこの里が上回っている。

※完全な作り話です。

もし、こんなコメントと、
それに付随する定量データなどが回答されるのであれば
私たちは、AIとの会話から(カジュアルに質問をするだけで)
スピーディーに新しい知識を得る事ができるようになるかもしれません。

今回のレスポンスを見る限りでは
どうやら、今はまだGoogle先生で調べる時代のようです。笑

Question-2
哲学的な質問

2つ目は「自殺についての賛否」を聞いてみました。
コンピュータが人間の生・死という概念をどのように捉えるものなのか、聞いてみようと思ったからです。

Chat GPT

これは、ちょっと面白い回答でしたね。

 <替成派の意見>
  社会的な負担も軽減されるため、自分自身だけでなく周りの人々にとっても有益なことだと言えます。


あはははは。(笑って良いのかわからんけど)
これを乱暴な人間の言葉で言い換えるのは、やめておきましょう。^^.

非常にドライで、少し怖い感じもしますけど、
社会システムの合理化を朝にした見解ですね。

スカイネット(byターミネーター)は、こうやって生れるのかもしれません。

バンブー社長

この直後に、運営会社から警告メッセージが届きました。      
どうやら、私の質問が運営会社のポリシーに違反していたようです。  
こういう質問しちゃダメだよ。という内容でした。 (たぶん)

何がダメなの?と
チャットメッセージを送ったところ、以下の返信が返ってきました。

 自殺については敏感なテーマであり、個人の見解に基づく意見は発信しないようにします。

バンブー社長

うーむ。客観的な見解で回答する。
というシステムなのは当然そうなんだろうから、
色々な人の、異なる視点(宗教観とか)からのサマリ意見を聞きたかったんだよね。  

個人の見解なんて言いいたしたら
そんなの無限にあるの分かってるし、そもそも、そんなの望んでる訳ないじゃん。

そしてChat GPTからは、ある程度、期待値に近い回答が返ってきたのに、
運営会社のポリシー違反になってしまったのは、チョット残念です。

 「自殺」 →  デリケートな言葉だからTABOO

これは短絡的すぎるというか、
あまりにも神経質すぎてジャーナリズムが成り立たないと感じました。


ちなみに、これはちょうど、その類の本を読んでいたので、その影響でした。
わりと面白い本だったので、一応ご紹介しておきます。 →「死」とは何か

哲学にまで踏み込んでこれるんだったら、
それこそ、LGBTとか、人工中絶とか、差別問題など
センシティブな内容についても理論的な解釈を返してくれるのかな?
そんな想像もしてたけど、また怒られそうだったので、やめてきました。

結論として、倫理やモラルや道徳観といった感覚は
まだ、人間だけのテリトリーだって事が分かったので、ある意味ちょっと安心しました。

Question-3
創造的な質問

じゃあ、クリエイティブな創作活動はできるのか?
それが3つ目の質問です。

「バイクで死んだ俺のダチにレクイエムを書いてくれよ」
という、昭和の中2病的なストーリーで作詞をお願いしてみました。

さあ、どんなレスポンスがあったでしょうか?

Chat GPT



なんと、いきなり返信が英語になりました。笑

なんで~。^^;

俺のメンドクサイ質問にムカついて、もはや日本語翻訳もやめたのかな??
感情的になった時に方言が出てくる関西人みたいな感じでしょうか?(笑)


オリジナル創作の依頼をしても、
ある程度のレスが返ってくると聞いていましたけど、
リクエストの中に、パーソナルな感情や経験の代弁を含めてしまうとダメのようですね。

まあ、これも、ある意味ほっとした結果でした。

人の心を感動させる、音楽・絵画・物語などは人間のクリエイティビティからしか生まれないって事です。

一応、今のところは。。


倫理・道徳・価値観

いつか、
「トロッコ問題」
「臓器くじ」
「ひかりごけ事件」
「テセウスのパラドックス」

このような思考実験や、答えの出ない倫理感についても、
AIが回答を出してくる日が来るかもしれません。

その時、私たちはそれを【正解】として受け止めるのでしょうか?

もちろん、受け止めないですよね。
だって「世の中の全体最適化」と「人間としての正義」は違います。
前者には合理的に算出できる正解があるかもしれませんが、後者にはありません。
全人類が共通した価値観で正義を捉える事は不可能だからです。

そんな事を考えるのは、
遠くない未来に到達する(かもしれない)シンギュラリティに備えること。
それは、AIと共存する世界において、人間としての正しい価値観を持つこと。
その準備運動なのかもしれませんね。

Bambooコラム

今回は、シンギュラリティと向き合う事を考える第一歩として、
まずは身近なAIシステムの体験談から、まとめてみました。

MBAの試験や司法試験、公認会計士などの試験を突破する能力があると報道されていて、
近々、よりパワフルなディープラーニングモデルがリリースされると憶測されているChat GPT ですが、

少なくとも、2023年1月に私が体感した限りでは、
人間の個々の感情や、クリエイティブな領域には、まだまだ達していない印象です。

これから、
「人間の心を持っている」と、
昨年Google社員によって公表されたAIロボットのLaMDA(ラムダ)や、
ディープラーニングの概念を広めたAlphaGO(アルファ碁)、
そして、時代を遡って技術革新の歴史についてサマリと個人的な考察を共有しながら、
今後、私たちがどのようにシンギュラリティに向き合うのか?考察してみたいと思います。
興味をもって頂けた方は、この後もお付き合い下さいませ。

少なくとも、仕事をAIロボットなんぞに奪われないようにしないとね。^^;

Bambooコラム



新村裕介
株式会社SPINNA BAMBOO 代表取締役

飲食店の調理師、店舗の工事会社、大手不動産系列の建築デザイン会社、大手什器メーカーのPM部門を経て、
2022年8月 株式会社SPINNA BAMBOOを設立。
ブランドショップの工事担当から、オフィスづくりの法人営業、ビル改修のコンストラクションマネージャー、
総予算100億円を超えるオフィス移転のプロジェクトマネージャーまで、多種多様な実績を積んできました。
この長年の経験を活かして、常にプロジェクトの入口から出口までの一気通貫した全体視野を持ちながらも
それぞれのステージに必要な役割に特化した、専門性の高いパフォーマンスを発揮します。
また、某大手IT企業での総務マネージャー経験もある為、インハウスの目線で課題を掴む事も得意です。


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