どんなお弁当が食べたい?

こんにちはバンブー社長です。
今回は、株式会社イトーキのママさんデザイナー福田理絵さんに執筆して頂きました。
心が癒される、ほっこりコラムです。^^

どんなお弁当が食べたいですか?

 
 
 デザイナーとして提案書を担当営業に渡す時に感じること。


 それは、お弁当を作って見送るお母さんの気持ちみたいです。




 特にお客様との接点が遠い提案のときには、より強くそんなことを思ってしまいます。





 具材やリクエストを営業が持ってきて、


 それを実際に私たちデザイナーが調理して


 キレイにお弁当箱に入れて、

 
 包んで、

 
 手渡して、

 
 見送る。




 そのお弁当をちゃんと美味しく食べられたかな?


 なんて、そんなことまで渡した後も考えたり。。






 デザイン提案はお弁当に似ていると思います。


 食べる人(判断する人)は誰なのか


 好き嫌い(欲しいもの、要らないもの)は何なのか


 どんなお弁当(どんなオフィスや働き方)が希望なのか


 美味しく食られたか(商談が進んだか) などなど





 このターゲットが何かしらずれていると、美味しかったけどなんか違うという結果にもなります。


 本当はのり弁で良かったのに、豪華なお重を持って行っちゃった とか


 幕の内弁当が良かったのに、オシャレ創作弁当を持って行っちゃった とか


 (基本的に話は大きくなりがちなので、その逆はあまりないかもしれない)




 もちろん風呂敷を広げて夢を広げることも提案の大切な要素ではあるので、最初に絞りすぎるのも良くないのでけどね。




 そして、このリクエスト(ヒアリング)が精緻なほど、希望に近いお弁当(提案)がお客様の元へ届くと思います。




 例えば、メインの唐揚げはもも/胸どちらが良いのか、


 味は醤油/ニンニク/塩/カレー…何が良いのか、


 衣はカリっと/しっとりどちらが良いのか、またその間なのか


 ひとつのおかずをとっても選択肢はたくさんあり、ほかの具(要素)とのバランスを考えて調整をしていきます。





 この「バランスを考えて調整する」中で絶対食べたいもの(優先したい事項)を外してはがっかりされてしまいます。


 その優先度合は与件書からは読み取れないことも多々あり、


 言葉通り蓋を開けて初めてお客様から聞かされてしまうこともあります。





 お客様には是非、食べたいもの(優先度の高い要望)は強くアピールしていただき、


 要望を聞く立場の方はそれが何なのか探り伝えていただきたいと思います。


 そしてデザイナーもアンテナをしっかりと張り、敏感に要望を汲み取る姿勢が大事だと思います。





 と言うは易く行うは難し。





 どうしてもお客様側も提案者側も伝言リレーになりがちなので


 大切なことは蓋を開けないと気づけないこともあります。




 その時は、そこがコミュニケーションのスタート地点として、


 一緒に考えていける関係性を築けていけると良いなと日々思っています。



福田 理絵

株式会社イトーキ ワークスタイルデザイン統括部 デザインセンター 
一級建築士

2014年 株式会社イトーキ入社
オフィスづくりを通して、
お客様にとっての新しい価値を見出し、形作っていくことを心がけています。 
お客様とのコミュニケーションを大切にし、寄り添いながら空間づくりのお手伝をしています。

一児(1歳)の母としてワークライフバランスを日々模索中。

<事例紹介>  https://cs.itoki.jp/case-studies/aozorabank-yokohama/

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